馬家窯発見から百年、観光客は“陶”酔

2024年09月30日08:39 | 来源:光明日报

原題:百年马家窑 游客“乐陶陶”

 今年は馬家窯文化の発見から100周年、また馬家窯遺跡の考古発掘から10周年にあたる。最近、甘粛省の蘭州で開催された第7回馬家窯文化祭の記者会見では、定西市と臨洮県の共同考古部門が、馬家窯遺跡の最新の考古成果や価値の発掘、活用の進展について紹介した。

 1924年、スウェーデンの地質学者・考古学者アンダーソンが臨洮県の馬家窯で大量の彩陶器を発見し、考古界の注目を集めた。これは甘粛省で発見された中で最も多く、広大に分布する代表的な新石器時代中後期の文化遺跡であり、「20世紀中国百項考古重大発見」の一つに選ばれた。

 甘粛省文物考古研究所の副所長である魏彦飛は、2014年から「中華文明探源工程」や「考古中国」といった重要プロジェクトのもと、中国社会科学院考古研究所が甘粛省文物考古研究所、甘粛臨洮馬家窯文化研究院と共同で馬家窯遺跡と寺洼遺跡で約10年間の考古学的調査を行ってきたと紹介した。

「この考古学的作業は、古代の環境、農業、家畜の飼育、冶金技術に関連する問題を探求する上で非常に重要であり、青藏高原の東北辺縁部の初期文明の進程とモデルを探る上でも意義があります。中華文明の起源と初期発展の研究に貴重な資料を提供しています」と述べた。

 馬家窯という古代の文化遺産を現代に活かすために、定西市は考古発掘の進展に加えて、馬家窯文化の学術研究、遺産の活用、国際交流などの分野で革新を追求している。

「定西市では『定西市馬家窯辛店寺洼遺跡保護条例』を制定し、馬家窯遺跡の本体の安全を確保し、歴史的環境の風貌を維持し、遺跡の文化的継承機能を発揮しています」と定西市委員会常務委員、宣伝部長の王宝林は述べた。また、定西市は高基準で『馬家窯遺跡保護計画』を策定し、馬家窯文化研究展示センター、馬家窯文化遺跡公園、馬家窯遺跡博物館などの文化継承保護プロジェクトを計画・実施し、文化遺産の全体性と系統的保護の水準をさらに向上させている。

 さらに、定西市は国家級・省級の専門学術部門の力を借り、中国社会科学院考古研究所西北考古工作站、甘粛省文物考古研究所洮河流域工作站、甘粛臨洮馬家窯文化研究院などの機関を設立し、「政府主導+専門支援+社会参加」の研究保護工作メカニズムを確立し、馬家窯遺跡を「地理空間」から「文化空間」へと広げていくという。

「私たちは、根源探求、伝承保護、開発利用、交流相互学習の4つの課題を重点的に取り組み、馬家窯文化の独特な魅力と考古成果を全面的に展示し、先人たちが残した貴重な遺産をしっかりと保護し、解釈し、展示していきます」と王宝林は述べた。

 馬家窯遺跡の伝承保護に努める一方で、定西市と臨洮県は文旅融合を通じて馬家窯文化の名声を高めている。地元ではすでに6回連続して馬家窯文化祭が開催されている。

「今年の文化祭は馬家窯文化発見100周年を背景に、馬家窯文化から出土した文物やアンダーソンによる洮河流域の調査発掘文物を主題とし、テーマがより明確で、内容がより豊富、成果がより実を結んでいます」と定西市副市長の徐蘭軍は紹介した。

 定西市文化体育観光局の局長である包翠霞は、馬家窯文化という独特なIPの創出に向けて、定西市が文化と観光の深い融合を進め、馬家窯彩陶小鎮、馬家窯伝統村落の改造・向上、馬家窯文化遺跡公園の観光客受け入れセンターなどのプロジェクトを重点的に実施し、文化遺産資源を活性化し、文旅融合の空間を広げていることを伝えた。

 併せて文旅部門は馬家窯文化の要素を抽出し、ドキュメンタリー『馬家窯・中国の前の中国』、舞踊『再見馬家窯』、歌曲『出会う馬家窯』などの一連の芸術作品を発表し、臨洮地域文化を背景にした大型歴史秦腔劇『洮水明珠』や『趙安献馬』などの芸術作品も制作し、馬家窯文化の物語を語り継いでいくという。

 定西市はまた、「陶器制作技術」の省級非物質文化遺産保護プロジェクトを申請・実施し、彩陶の再現や文創製品の開発を進め、馬家窯の美しい形状、精緻な模様、豊かな色彩を再現していく。さらに中小学校で陶芸体験教室を開設し、馬家窯文化の日帰り・二日間の研学ルートを構築し、馬家窯文化を現代生活に取り入れ、遺跡を活性化し、文化を興隆させていく予定である。

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